2022/03/25
春告げる山野草達

コバイモ(ミノコバイモ)は、本州中部と近畿地方の山地の林床斜面に生えるスプリング・エフェメラル(早春植物。春早くに花を咲かせて成長し、体力もつけて1年分の仕事をすませ、夏には休眠してしまう植物)です。春、雪解けとともに落ち葉の中から褐色の芽を伸ばします。芽は2枚の下葉と3枚の上葉で包むように花芽を抱き、葉が展開するにつれて蕾を伸ばし開花します。葉は細く褐色がかった緑色で紋様があります。成熟していない未開花株では葉は1枚。花は淡い褐白色の、基部に突起のある釣り鐘形で下向きに咲きます。葯は白色。花が終わると結実、緑色の三角の果実をやや上向きにつけます。5月も半ばを過ぎると葉は黄変してタネがはじけ、6月には休眠に入り、そのまま地下で過ごし春を待ちます。生育期間のとても短い日本産のフリチラリア(テンガイユリ)の仲間ですが、小型で渋い花は日本人好みです。(NHKみんなの園芸参照)
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