女郎花 咲きたる野辺を 行き巡り 君を思い出 たもとほりきぬ 大伴 池主
関東地方も梅雨明けとなり、強い日差しが戻ってきました。今年の梅雨は異例のようで、『梅雨入りが遅く、梅雨明けが早い』という例年より二週間も短い梅雨だったようです。公園の花壇では秋の七草の一つである「女郎花」が咲いていました。和歌の中で詠まれた花の代表格でもあるおみなえしですが、「女郎花」という漢字を宛てるようになったのは平安時代以後のようです。もともと「女郎(じょろう)」とは、貴族の令嬢・令夫人を称する使われ方であったようです。茎をスラリと伸ばし、枝先に黄色い小花を付けて、秋風にしなやかに揺れる姿を、古人は愛すべき美女に見立てて歌に詠んだようです。
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