遠藤実さん作曲で渡哲也さんが歌った「くちなしの花」の一節です。この歌が出来た背景については、日本経済新聞の「私の履歴書」の中で語られていたように記憶しています。芳香植物としてもラベンダーと同じくらい人気のある花です。くちなしの花は、「春の沈丁花」、「秋の金木犀」と並んで三代香木とも言われています。くちなしの花が放つ甘くエキゾチックな香りには、リラックス効果もあり、香りのファンも多いことから、シャネルなどの有名なメーカーから、くちなしの香りの香水も発売されています。くちなしの名前の由来には諸説あるようですが、『口無し』が転じたとする説が有力視されているようです。「山吹の 花色衣 主や誰 問へど答へず くちなしにして(秋が過ぎて 冬が来ても一向に口が開かない)」という和歌が由来の原点という説です。くちなしは、疲労回復効果や防腐効果が高いことから、江戸時代には、東海道を行き来する旅人が好んで食べていたという、記録が残っているようです。身近なところでは、栗きんとんやゼリー、たくあんなどの色付けに使われています。
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