春の妖精

春の妖精カタクリの花

カタクリの花は、キクザキイチゲ、ニリンソウと合わせて、「スプリング・エフェメラル」や「春の妖精」とも呼ばれることがあります。その可憐な姿も、「春の妖精」と呼ばれる所以ですが、春の数日間だけそっと現れ、初夏には緑の中に紛れてそっと消えてしまう姿は、まさに「妖精」ですよね。カタクリとは、ユリ科カタクリ属の植物です。昔は、カタクリではなく、「堅香子(かたかご)」と呼ばれていました。堅香子という名前の由来は、カタクリの花が傾いたかごのように見えるからだという説があります。堅香子は時代とともに名前を変え、「カタコ」と呼ばれることが増え、ユリ科の植物であることから「カタコユリ」に変わり、最終的に「カタクリ」に落ちついたとも言われています カタクリの花は、種が根付いてから、花が咲くまで7年前後の期間が必要とされています。そう考えてカタクリの花を見ると、何とも言えない辛抱強さやたくましさを感じます。また、多年草ではあるものの、花を咲かせられるのは7回程度とも言われており、7年間耐えて7年で果てる、限りのあるもの独特の美しさがあります。



         もののふの八十をとめらがくみまがふ
                   寺井の上のかたかごの花 (大伴家持)

 今回のカタクリの花は、上杉謙信ゆかりの斐太歴史の里(妙高市)で撮った写真です。


スポンサーサイト



コメント

非公開コメント